読み聞かせはいつから始める?兄弟で違った始めどきと最初の絵本

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読み聞かせは、いつから始めればいいのでしょうか。

新生児に絵本を見せても、意味があるのか。

反応が出てから始めてもいいのではないか。

もっと早く読んだ方がよいのかと気になることもあると思います。

読み聞かせは、生まれて間もない時期から始めても大丈夫です。でも、何か月までに始めなければいけない、という決まりもありません。

最初から1冊を最後まで読まなくても、絵を少し見せる、親の声を聞かせる、布絵本に触れてもらうところからでも始められます

この記事では、読み聞かせを始める時期について研究や専門機関から分かっていることに加えて、新生児や月齢の浅い赤ちゃんへの始め方、最初に開きやすい絵本を紹介します。

わが家の兄弟で違った始め方も振り返りながら、開始月齢だけにこだわらず、親子が無理なく始められる形を整理します。

  1. 結論|読み聞かせは生まれて間もない時期から始めてもOK。でも急がなくて大丈夫
  2. 研究では、読み聞かせはいつから始めるのがよいとされている?
    1. AAPは、生まれて間もない時期から親子で本を開くことを勧めている
    2. 乳児期の読み聞かせと、その後の言葉に関連が見られた研究もある
    3. 「早ければ早いほどよい」とはまだ分かっていない
    4. 研究から言えそうなのは、開始月齢だけにこだわらなくてよいこと
  3. 新生児への読み聞かせは、見る・聞く・触るところからでいい
    1. 寝かせたまま、数ページ見せるところから始めました
    2. 次男は、紙の絵本より先に布絵本に触れました
  4. 新生児や月齢の浅い赤ちゃんには、どんな絵本が始めやすい?
    1. 布絵本は、読むより先に「触る」ところから始められる
    2. 短い言葉や音が続く絵本は、数ページだけでも開きやすい
    3. わが家ではSassyのあかちゃんえほんも好きでした
    4. 次男は布絵本のあとに『うるしー』を読みました
  5. わが家では、兄弟で始めた時期も、その後の言葉の出方も違いました
  6. 読み聞かせを始めるときに、頑張りすぎなくてよいこと
    1. 1冊を全部読み切らなくてもいい
    2. 反応が薄くても、気にしすぎなくていい
    3. 毎日できなくても、読み聞かせを義務にしない
  7. まずは今ある1冊を、数ページ開いてみるところから

結論|読み聞かせは生まれて間もない時期から始めてもOK。でも急がなくて大丈夫

読み聞かせは、生まれて間もない時期から始めてもOKです。

米国小児科学会(AAP)も、出生時から親子で本を読むことを勧めています。(American Academy of Pediatrics)

でも、これは「生まれたらすぐに始めなければいけない」という意味ではありません。

生後何か月までに始めるべき、という決まりはなく、まだ読んでいなかったとしても遅いわけではないです。

  • 生まれて間もない時期から始めてもOK
  • 何か月までに始めなければいけない、という決まりはない
  • 今まで始めていなくても遅くない
  • 最初は数ページだけでもOK
  • 絵を見る、親の声を聞く、布絵本に触るところからでもOK
  • 赤ちゃんの反応が薄くても、親の読み方が悪いわけではない

わが家では、長男は生後3か月頃、次男は生後1か月頃から絵本に触れ始めました。

最初は寝かせた状態で絵本を見せたり、短い言葉だけ読んだり、数ページで終わったりしていました。

次男は、紙の絵本より先に布絵本へ触れるところから始まりました。

今振り返ると、赤ちゃんの頃の読み聞かせは「ちゃんと読んで聞かせる」というより、親子で同じものを少し見る時間だったように思います。

新生児のうちから始めてもいいし、赤ちゃんとの生活が少し落ち着いてから始めても大丈夫です。

開始月齢を比べるよりも、親子が無理なく本を開けるタイミングで、できることから始めればよいと思います。

研究では、読み聞かせはいつから始めるのがよいとされている?

読み聞かせと子どもの発達については、これまでにさまざまな研究が行われています。

ただ、先に結論をいうと、「生後○か月から始めるのが一番よい」と決められるほど、開始時期についての研究はそろっていません。

  • 生まれて間もない時期から読み聞かせを始めてもOK
  • 乳幼児期の読み聞かせと、その後の言語や語彙には関連が見られる
  • 早く始めたことだけが発達の差を生むとは言えない
  • 最適な開始月齢は、現時点では分かっていない
  • まだ始めていなくても、手遅れではない
読み聞かせの開始時期について、研究から分かっていること(生まれて間もない時期から始めてよい/乳幼児期の読み聞かせと言語・語彙に関連が見られる)と、まだ分かっていないこと(最適な開始月齢/早ければ早いほどよいか/読み聞かせだけが発達の違いを生むか)を整理した図解

AAPは、生まれて間もない時期から親子で本を開くことを勧めている

米国小児科学会(AAP)は2024年の方針声明で、小児科医が保護者へ、出生時から親子で本を読むことを勧めるよう提言しています。(出典:米国小児科学会 2024)

ここでいう読み聞かせは、赤ちゃんに文章を最初から最後まで聞かせることだけではありません。本を一緒に見ながら声をかけたり、子どもの反応に応じたりする親子のやりとりも重視されています。

ただし、AAPの推奨は「出生直後から読めば、必ず言葉や能力が伸びる」という意味ではありません。

家庭ではこう考える

新生児に絵本を見せても早すぎるわけではない。でも、出産後の大変な時期に、急いで始めなければならないわけでもない。私はそのくらいに受け止めています。

乳児期の読み聞かせと、その後の言葉に関連が見られた研究もある

読み聞かせを早く始めた家庭や、乳児期から本を読んでいた家庭ほど、その後の言語能力や語彙が高い傾向を示した研究もあります。

たとえば、2歳児と母親41組を対象にした1993年の研究では、読み聞かせを早く始めた子ほど、2歳時点での言語能力が高い傾向がみられました。ただし、対象人数は少なく、読み聞かせを始めた時期も、保護者が過去を振り返って答えたものです。(出典:DeBaryshe 1993)

もっと規模の大きい調査もあります。アイルランドの親子9,171組を追った調査では、生後9か月の時点で本を読んでもらっていた子どもの方が、3歳時点の表出語彙が高い傾向にありました。

ただしこの調査では、本を読んでいた家庭に、保護者の学歴や日常的な語りかけなどの違いも見られています。そうした要因を考慮しても関連は残りましたが、読み聞かせだけが語彙の違いを生んだとは言えません。(出典:Leech ほか 2022)

乳児期から本を開くことと、その後の言葉に関連が見られるのはたしかです。でも、「早く始めたから言葉が増えた」と、開始月齢だけに理由を絞ることはできません。

「早ければ早いほどよい」とはまだ分かっていない

開始時期については、すべての研究で同じ結果が出ているわけではありません。

乳児87人を追った2005年の研究では、生後8か月時点の読み聞かせと、その後の言語能力、特に表出言語との関連が見られました。一方、生後4か月時点の読み聞かせと、その後の言語能力には明確な関連が確認されませんでした。(出典:Karrass & Braungart-Rieker 2005)

これは「8か月から始めるのが正解」という意味ではありませんし、「4か月で読んでも意味がない」という結果でもありません。

日本で2024年に発表された研究では、未就学児と保護者305組を調べています。

読み聞かせを始めた平均月齢は5.5か月でしたが、開始月齢と、かな文字の読み・情動理解との有意な関連は確認されませんでした。

一方、週当たりの読み聞かせ日数はかな文字の読みと、質問や声色などを含む読み聞かせの質は情動理解と関連していました。ただし、一時点で行った調査なので、読み聞かせがその違いを生んだと証明したものではありません。(出典:大久保ほか 2024)

さらに2025年には、これまでに行われた46の研究、計56,576人分のデータをまとめて検討した研究も発表されています。その結果、家庭で読み聞かせをする機会が多いことと、子どもの言葉の発達や語彙の豊かさには関連がみられました。

ただ、読み聞かせを始めた年齢そのものについて分析できる研究はごく限られていました。現在の研究から「最適な開始月齢」を決めることはできません。(出典:Galea ほか 2025)

「早ければ早いほどいい」と、開始月齢を競う必要はなさそうです。0か月から始めてもいいし、数か月たってからでも、それだけで手遅れとは考えなくていいと思います。

研究から言えそうなのは、開始月齢だけにこだわらなくてよいこと

研究全体を見ると、生まれて間もない時期から始めてもよく、乳児期に親子で本を開くことと、その後の言葉には関連が見られています。

でも、現時点では「生後○か月までに始めるのが一番よい」とは言えません。

始めた月齢よりも、読み聞かせを続ける頻度や、親子でどのように本を囲むかとの関連を示した研究もあります。(出典:大久保ほか 2024)

家庭での結論

始めた月齢を比べるより、赤ちゃんの様子を見ながら、親も無理なく本を開ける形を探していく。そのくらいの受け止め方でいいと思います

読み聞かせは開始月齢だけでなく、読み聞かせの頻度、親子での関わり方も関係することを示した図解

新生児への読み聞かせは、見る・聞く・触るところからでいい

新生児や月齢の浅い赤ちゃんへの読み聞かせは、文章を最初から最後まで聞かせることを、目標にしなくても大丈夫です。

わが家でも、最初は「1冊読む」というより、絵を少し見せる、短い言葉を読む、布絵本に触れてもらうという感じでした。

寝かせたまま、数ページ見せるところから始めました

長男も次男も、読み聞かせを始めた頃は、寝かせた状態で絵本を見せていました。

赤ちゃんの横から絵本を見せることもあれば、上の方から見えるようにすることもありました。

長男は絵をじっと見たり、私の顔や声の方向を見たりしていました。ただ、最初から分かりやすい反応がたくさんあったわけではありません。

文章を全部読むのではなく、絵を見せながら短い言葉だけ読むこともありました。数ページで終わる日もありました。

赤ちゃんが絵本から目をそらしたり、こちらが反応をうまく読み取れなかったりしたら、そこで終わってもいいです。

今思うと、「読み聞かせをする」というよりも、赤ちゃんと同じ絵本を少し眺めていた、くらいの時間だったように思います。

次男は、紙の絵本より先に布絵本に触れました

次男は、生後1か月頃から布絵本に触れ始めました。

布絵本は、親が読んで聞かせるだけではなく、赤ちゃんのそばに置いて見せたり、手で触れてもらったりできます。

だから、まだ紙の絵本をじっと見る時期ではなくても、始めやすかったです。

その後に『うるしー』などの紙の絵本も開くようになりましたが、どちらも最初から1冊をきちんと読むことは意識していませんでした。

見るだけの日があっても、声を少し聞くだけの日があっても、布絵本に触るだけの日があってもいい。

新生児への読み聞かせは、そんな小さな関わり方からでも始められます。

新生児や月齢の浅い赤ちゃんには、どんな絵本が始めやすい?

新生児や月齢の浅い赤ちゃんに選ぶ最初の絵本は、長いお話でなくても大丈夫です。

最初から何冊も用意する必要はなく、まずは次のような絵本が1冊あれば、十分始められます。

布絵本は、読むより先に「触る」ところから始められる

長男も次男も、赤ちゃんの頃には布絵本に触れていました。

文章を読んで聞かせるというより、赤ちゃんのそばで見せたり、手が触れるところへ持っていったりしていました。

わが家にあった布絵本には、鏡や音が鳴る部分、触るとカサカサする部分があり、絵本を読むというより遊ぶ感覚でした。

月齢が浅い頃は、自分で持たせようとはせず、私がそばで見せたり、手が触れるところに持っていったりしていました。

布絵本をいつからどのように使ったかは、別の記事で詳しくまとめる予定です。

短い言葉や音が続く絵本は、数ページだけでも開きやすい

長男の最初の紙絵本は、『じゃあじゃあびりびり』でした。

短い言葉や音がページごとに続くため、文章の長い物語を読むというより、開いたページの言葉を少し読むような使い方ができました。

最後まで読めない日でも、途中で話が切れてしまったように感じにくく、親の私も気軽に開けた記憶があります。

ただ、『じゃあじゃあびりびり』が、すべての赤ちゃんに合うということではありません。最初は赤ちゃんの反応よりも、親が「少しだけ開いてみよう」と思える本を選ぶのも一つだと思います。

わが家ではSassyのあかちゃんえほんも好きでした

わが家で使っている『Sassyのあかちゃんえほん にこにこ』の表紙

『Sassyのあかちゃんえほん にこにこ』と『Sassyのあかちゃんえほん ぶるるん』も、わが家で好きだった絵本です。

どちらも長いお話を追って読むタイプではないので、月齢が浅い頃でも、開いたページを一緒に見たり、短い言葉を声に出したりしやすい絵本でした。

赤ちゃん向けの絵本というと「ちゃんと聞いてくれる本を選ばないと」と考えてしまうかもしれませんが、この頃は、物語を理解して最後まで聞くことを目標にしなくてもいいと思います。

色や形を一緒に眺めたり、気になったページだけ見たり。そんな使い方ができる本も、最初の絵本には取り入れやすかったです。

次男は布絵本のあとに『うるしー』を読みました

次男は布絵本に触れたあと、『うるしー』などの紙の絵本も見るようになりました。

絵本「うるしー」を見ている弟

長男が小さい頃から使っていた絵本がすでに家にあったため、次男のために最初の絵本を改めて探したわけではありません。家にある本を自然に開いたことが、読み聞かせの始まりでした。

新生児や月齢の浅い赤ちゃんに、どの絵本を買えばよいのか迷うこともあると思います。

でも、まずは家にある絵本や、出産祝いでもらった絵本を数ページ開いてみてもいい。布絵本なら、そばで見せたり触れたりするところからでも始められます。

最初の絵本は、赤ちゃんに何かを教えるための特別な1冊というより、親が気軽に手に取れる1冊でよいと、今は思っています。

わが家では、兄弟で始めた時期も、その後の言葉の出方も違いました

わが家では、長男は生後3か月頃、次男は生後1か月頃から絵本に触れ始めました。

次男の方が2か月ほど早かったのですが、「次男はもっと早く読み聞かせを始めよう」と意識していたわけではありません。長男の絵本がすでに家にあったので、自然と早く始まったという感じです。

その後の言葉の出方を振り返ってみても、読み聞かせを早く始めた順番とは一致していません。

話し始め自体は、長男の方が早かったような気がします。でも2歳の現在は次男の方が、使う言葉が多いように感じます。

ただ、これはあくまで私が兄弟を見ていて感じていることですし、2人の育った環境も同じではありません。

次男には6歳上の兄がいて、日常的に兄の話す言葉を聞いています。保育園にも毎日通っていますが、長男が小さい頃は週3日ほどでした。

ほかにも違うことはたくさんあるので、読み聞かせを始めた時期だけを取り出して、「早く始めたから言葉が増えた」とは言えないなと思っています。

そして次男が赤ちゃんの頃には、6歳頃の長男が『うるしー』を読んでくれることもありました。

長男は私が読むときとはまた違って、抑揚をつけながら読んでいました。兄が弟に絵本を読んでいる姿を見るのは、すごくすごく嬉しいです。

「歳の差だからできることなんだろうなー」と思っています。

読み聞かせを何か月から始めたかも気になりますが、今振り返ると、こうして家族で同じ絵本を囲んだ時間も、わが家にとっては読み聞かせの大事な一部分です。

6歳の長男が、赤ちゃんの次男に絵本を読んで聞かせている場面のイラスト。母親がその様子をうれしそうに見ている

読み聞かせを始めるときに、頑張りすぎなくてよいこと

赤ちゃんへの読み聞かせを始めると、「せっかく読むなら最後まで」「できれば毎日」と思ってしまうこともあるかもしれません。

私も長男が小さい頃は、たくさん絵本を読んであげたいと思っていました。

でも、今ならもう少し気楽でよかったなと思います。

1冊を全部読み切らなくてもいい

赤ちゃんの頃は、数ページ見て終わることもありました。

途中で絵本から目をそらしたり、ほかのことに興味が移ったりしたら、そこで終わりでもいい。

当時の自分に言えるなら、

「たくさん読んであげていたのはえらかったけれど、すべて頑張って読み切らなくてもよかった。子どもが聞いていなかったら、それはそれで終わってもよかった」

と伝えたいです。

反応が薄くても、気にしすぎなくていい

特に月齢が浅い頃は、絵本を見せても「これ、聞いてるのかな?」と思うことがあります。

長男も最初の頃は、絵を見たり私の顔や声の方向を見たりする程度でした。

大きな反応がないと、「まだ早かったのかな」と思うかもしれません。

でも、反応が薄いからといって、親の読み方が悪いと考える必要はないと思います。

その日は数ページで終わる。別の日にまた開いてみる。それくらいでも十分始めやすいです。

絵本を聞いてくれない、途中でどこかへ行ってしまう、といった悩みについては、別の記事でわが家がやめたこともまとめています。

毎日できなくても、読み聞かせを義務にしない

読み聞かせについて調べていると、「何冊読めばいい?」「毎日読んだ方がいい?」と、次々気になることが出てきます。

でも、赤ちゃんがいる生活って、毎日同じようにはいきません。

今日は数ページ。今日は布絵本を触っただけ。今日は何も読まなかった。

そんな日があってもいいと思っています。

読み聞かせを始めることが、親にとって新しい「やらなきゃ」になってしまうより、余裕があるときに1冊開いてみる。そのくらいの方が、わが家には合っていました。

始める月齢だけでなく、親も子どもも無理なく絵本と付き合えることを大事にしていいのだと思います。

まずは今ある1冊を、数ページ開いてみるところから

読み聞かせは、生まれて間もない時期から始めてもいい。でも、「生後○か月までに始めなければ」と急ぐ必要はありません。

研究を見ても、何か月から始めるのが一番よいのかは、まだはっきりとは分かっていません。

わが家でも、長男は生後3か月頃、次男は生後1か月頃と始まった時期は違いました。

そして、最初から1冊を最後まで読んでいたわけでもありません。

絵を少し見る。短い言葉を読む。布絵本に触れる。

まずは、それくらいからでいいと思います。

もし今、家に赤ちゃん向けの絵本があるなら、機嫌のよさそうなときに1冊出して、数ページだけ一緒に見てみる。

反応がなければ、その日はそこで終わってもいい。

まだ絵本がなければ、布絵本や短い言葉で楽しめる絵本など、親が「これなら気軽に開けそう」と思えるものから選んでみてもいいと思います。

何か月から始めたかより、絵本の時間が新しい「やらなきゃ」にならないこと。

わが家も、そんなふうに絵本と付き合っていけたらいいなと思っています。